いろいろあるおうちの屋根、塗装の必要はある?

皆さんこんにちは!
アイテックス代表の越川です。

今回も外壁塗装や、屋根塗装に関するアレコレをご紹介していきます!!

今回のテーマは…『いろいろあるおうちの屋根、塗装の必要はある?』となります。

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普段あまり気にはしていなくても、雨が降ったり台風の時にはおうちの屋根が気になりませんか? 築年数も浅いしまだまだ大丈夫と思っていても、強い紫外線にさらされる屋根は意外と傷みがちです。

まずは日本の住宅によく使われている屋根材の種類や特徴を押さえて、あなたのおうちの屋根がどれにあてはまるかを思い出してみてください。

1●屋根材の主な種類

1-1▼スレート屋根

スレート屋根に使われる材料は薄い板状のものです。これを重ねて屋根を覆います。セメント系の化粧スレートと、自然石(玄昌岩など)でできた天然スレートがあります。

化粧スレート(彩色スレート)は一般的にはカラーベストやコロニアルなどと言った名前で知られていますが、カラーベストもコロニアルもそれぞれ商品名です。色やデザインが豊富で、軽量で施工もしやすいため、多くの住宅で使用されています。

表面の塗装に工夫をして耐久性や耐候性を高めたものや遮熱性能を持たせたもの、自然石の風合いに似せたものなどさまざまな種類があり、価格もそれぞれ異なります。

1-2▼粘土系瓦屋根

日本の古くからの建物に使われている瓦の屋根です。粘土を主原料としており耐久性・耐熱性や断熱性に優れています。デザインによって和瓦や洋瓦に分類され、また釉薬の有無によっても分けられます。

一般的に粘土系の瓦屋根は他の屋根材に比べて重量が重いため、建物自体の構造も耐震性に配慮することが大切です。骨組みの上に重しを乗せて横から力を掛けるところを想像してみるといいかも知れません。

最近では軽量化した瓦製品や、防災瓦と言ってズレたり脱落したりしにくいものも出て来ています。

1-3▼コンクリート系瓦屋根

セメントと砂・砂利を材料として作られた瓦屋根です。セメント瓦やコンクリート瓦などの種類があり、施工性が高い点がメリットです。

塗装していない商品もありますが、釉薬をかけて耐火性を高めた施釉セメント瓦などもあります。形状も一般的な瓦と同じ和型のほか、平型、S型など立体的な形状のものもあって、洋風建築にも良く合います。

コンクリート系瓦屋根も重量があるものですが、こちらも最近では軽量化された製品もあります。

1-4▼金属屋根

金属屋根はその名の通り金属系の材料で作られた屋根です。材料はアルミ合金板や銅板などの非鉄金属や、最近増えているガルバリウム鋼板などがあります。古い建物に多いトタン屋根も亜鉛メッキ鉄板を材料とする金属屋根です。

軽くて地震に強くて施工性が高く、複雑な形状に対応できるのが特徴です。曲面を使った屋根(アール屋根)などに使われることが多いです。断熱性や遮音性に難があり錆びることなどデメリットもあります。

ガルバリウム鋼板はアルミニウムに亜鉛合金メッキを施したもので、錆に強く耐久性や耐熱性があります。また表面に樹脂塗装を施して遮熱性能や耐候性を高めたものや、断熱材を裏打ちしたものなどデメリットをなくす工夫が多くされています。

屋根の葺き方も平葺きや瓦棒葺きのほか金属成形瓦などさまざまです。リフォーム向けに既存の屋根材の上から重ねて施工できるものもあります。

2●屋根の材料と勾配の関係とは

屋根の材料に何を使うかによって、屋根の勾配も決まって来ます。一般的に屋根は寄棟や切妻、片流れなどの形状がありますが、どれも傾いています。この傾きの緩急が屋根勾配です。

金属屋根が一番勾配が緩くすることができ、普通は1寸勾配(1/10勾配)以上であれば大丈夫です。スレート屋根は3寸勾配(3/10勾配)以上、瓦屋根は最も勾配が必要で4寸勾配(4/10勾配)以上と決められています。

このほか鉄筋コンクリート造の建築などに見られる陸屋根(ろくやね)と言って水平に近いものもありますが、一般の住宅ではそれほど多くはないでしょう。ちなみに陸(ろく)とは水平の意味です。

3●屋根のメンテナンスはどんなもの?

粘土系瓦屋根は熱に強くて紫外線でも劣化しないため、表面を塗装する必要がありません。それ以外の屋根材については、材料を保護するために表面の塗装が必要で、定期的な塗り直しが必要になります。

なお粘土系瓦屋根は塗装が不要というだけで、メンテナンスが不要(メンテナンスフリー)というわけではありません。瓦を抑える部材や瓦自体の破損などは交換が必要ですし、下地や防水も定期的なメンテナンスの必要があります。

なおどれぐらいの築年数で屋根の塗装をし直さなければならないかですが、これは使われている塗料の種類によって異なります。築10年程度であれば業者に頼んで確認してみてもらった方がいいかも知れません。

4●屋根を塗装する際の注意点

4-1▼屋根塗装には足場が必須!

屋根の塗装を検討する際に気を付けたいのは、工事の際には必ず足場が必要だと言うことです。もしも屋根の勾配が急な場合は、屋根足場が別途必要になるケースもあります。

足場工事だけでも20万円程度は見ておく必要があります。このため修繕費用の節約のためには外壁の塗装などと同じタイミングで行うことも多いです。

4-2▼屋根の塗装も3回塗りが基本!

屋根の塗装についても、外壁などと同じく下塗りをして中塗り・上塗りと3回塗ることが基本です。下塗りは綺麗な仕上げを長持ちさせるためには必ず必要な工程ですので、省略することがないようにしましょう。

屋根塗装の見積書を見るときには、きちんと下塗り用塗料(下地用塗料)と中塗り・上塗り用塗料(仕上げ用塗料)が含まれているかを確認しましょう。

4-3▼タスペーサーってなんだ?

さて、スレート屋根の塗装の場合は、見積書をじっくり見ていると気になる項目があるかも知れません。タスペーサーというものが含まれていませんか? これは一体どういうものでしょうか。

スレート屋根は何枚もの薄い板状の屋根材(スレート材)が重なり合って屋根全面を覆っています。屋根塗装の際に表面を塗って行くと、屋根同士の継ぎ目の部分に塗料が入り、屋根材同士がくっついてしまいます。

屋根材同士がくっついてしまうと、屋根の雨漏りや腐食の原因となってしまいます。屋根材同士は隙間があって正常、なくてはならないものです。このためスレート屋根の塗装の際には、必ず隙間をきちんと作るための「縁切り」という作業が行われます。

縁切りは通常、下塗りを行って乾いた後に、カッターや皮スキと呼ばれる道具を使って、隙間部分に切り込みを入れる方法で行われます。しかしこの時に隙間が不十分であると、毛細管現象が起こる危険性があります。

毛細管現象とは、水が細い隙間を重力に逆らって吸い上げられてしまう現象です。スレート屋根の場合は、スレート材同士の隙間が小さすぎるとこの現象が起きます。

この毛細管現象を防ぐため、スレート同士の間に一定の隙間を作るものが「タスペーサー」です。タスペーサーは下塗りの際にスレート材の隙間部分に差し入れる部材で、これを入れておくことでスレート材の隙間を一定に確保したまま塗装することができるのです。

カッターなどで縁切り作業をすると、毛細管現象による雨漏りの危険性や塗装面にキズが付く恐れもありますので、スレート屋根の塗装を検討中の方は業者に相談してみるといいでしょう。

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屋根の種類や特徴とメンテナンス、特に屋根の塗装についてお話して来ました。日本の住宅の多くはメンテナンスで塗装が必要な屋根です。雨漏りをしてから修理やメンテナンスを考える方が多いですが、事前に対処する方が修繕費用も少なくて済みます。
おうちの築年数とも相談して、そろそろメンテナンスの計画を立ててみてもいいのではないでしょうか。

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