外壁塗装で使用するセラミック塗料の秘密

皆さんこんにちは!
アイテックス代表の越川です。

今回も外壁塗装や、屋根塗装に関するアレコレをご紹介していきます!!

今回のテーマは…『外壁塗装で使用するセラミック塗料の秘密』となります。

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外壁塗装を行る際に使われる塗料の種類の一つに、セラミック塗料と呼ばれるものがあります。
この塗料は、配合の仕方を変えることで、様々な形で効果を発揮します。
一般的な塗装業者はセラミック塗料のことを、断熱効果を得られたり、見た目が良かったり、紫外線から守られると説明することがあります。

つまりセラミック塗料とは、使用する側の配合の仕方によって異なる効果を得ることができ、業者の選び方次第では希望するような効果が得られない可能性もあるのです。
長く住むことになる我が家の外壁を守るためにも、しっかりした知識を持って塗料や業者を選ぶ必要があります。
セラミック塗料が持つ特徴や、知っておくべきポイントを紹介します。

そもそもセラミック塗料とは何か?

外壁塗装に使われるセラミック塗料とは、セラミックビーズを中心に、石や砂などの様々な粒子が複雑に配合されている塗料のことを言います。
よく名前を聞くセラミックとは、陶器類などを指す際にも使われ、「焼き固めた物」という意味があります。
そのためこちらの塗料は、無機塗料などとも呼ばれることがあります。

使い勝手の良さから様々な塗装業者に支持されています。
ただ中には悪徳業者が悪質な手口で利用することもありますので、業者の選択には注意をしておきましょう。

しっかりした知識を身に着けることが大切

セラミック塗料は配合を変えるだけで効果が異なり、実際に配合をしているメーカーによって売りのポイントがあります。
断熱効果に特化したものや、意匠性の高いものなど、これについては施主側がどうしたいのかで大きく異なるのです。
自らが求める外壁塗装にしたいのであれば、セラミック塗料について、しっかり知っておく必要があります。

もし断熱効果を求めて専門の業者に依頼をしても、そのような効果は得られないと言われることもあるかもしれませんし、高い見積り額で契約をしたのに結果的に思っていたものと違う、など起きることもあるのです。
外壁塗装の工事が終わった後に、意にそぐわない結果になったら面白くはありません。
どのような効果を持ったセラミック塗料があるのか、知識を持っておいて損はないでしょう。

悪徳業者も使用するセラミック塗料

セラミック塗料はその名称からも高価なイメージがあり、悪意を持ってその名前を使う業者も存在します。
契約などをする際にも、如何にも良い材料という点を利用するのは、悪徳業者の定番と言えるでしょう。
中には言葉巧みに顧客を勧誘することもあり、以下のような表現で勧めてきます。



①「当社の仕様するセラミック塗料であれば、通常のシリコン塗料が10年のところを、20年以上の耐久年数が期待できます」

②「セラミック100%の新しい塗料で、当社でしか使用することができません」

③「当社のセラミック塗料であれば、デザイン的にも良く断熱性もアップできます」




悪徳業者は以上のような形で勧めてきますが、それらを紹介するのは格好は作業員風でも、営業マンであることがほとんどです。
如何にも的な話で、外壁塗装に詳しくない一般人に迫ってくる業者には注意をしましょう。

実際のセラミック塗料への誤解と真実

外壁塗装に相当詳しくない限り、専門的な知識を持った業者の話を聞く以外に、セラミック塗料のことを知ることはありません。
そのため勘違いをするケースが、後のトラブルへと繋がることもあります。
セラミック塗料について、誤解しやすい点と真実を紹介します。

塗料のグレードはセラミックにはない

一般的に知られている外壁塗装などの塗装で使われる塗料には、「アクリル樹脂」、「ウレタン樹脂」、「シリコン樹脂」、「ラジカル」、「フッ素樹脂」というグレードが存在します。
住宅の耐久度や準備できる費用などによって、これらの塗料を使い分けているのが現状です。
最後のフッ素樹脂が最も耐久度があり、その分費用もかかることになります。

そしてセラミック塗料というのは、このグレードとは関係がないのが特徴です。
基本として、セラミック塗料には「アクリル塗料」、「ウレタン塗料」、「シリコン塗料」、「フッ素塗料」にセラミックが配合されたものだからです。

外壁塗装の塗料は樹脂の違いだけではなく、溶剤などで薄める溶剤塗料や、水で薄める水性塗料もあります。
また1液型と2液型といったものもあり、一概に塗料という言葉だけで括れない部分もあるのです。
これらについてもセラミックが含まれると、セラミック塗料と呼ばれることになります。

寿命が長いと言えない理由

悪徳業者などがセラミック塗料だから寿命が長い、と語って勧めてくることがありますが、これは間違いです。
セラミック塗料と言っても、他の塗料にセラミックを配合しているだけであり、セラミック自体が寿命を延ばすような力はありません。
では塗料の寿命と言うのは、何によって決まるのでしょうか?

一例として、大手塗料メーカーとして知られているエスケー化研から販売されている、「セラミタウンマイルド」という塗料があります。
この塗料には、ウレタン塗料にセラミックが配合されています。
メーカー発表によると、こちらの塗料の寿命は6~8年とされています。
つまりは通常のセラミックが配合されていないウレタン塗料の寿命と、同じことになるのです。
さらに同メーカーの「水性セラミシリコン」にもシリコン塗料にセラミックが配合されていますが、こちらも普通のシリコン塗料の寿命と同じということが解かっています。

例を見るまでもなく、塗料の耐久年数と呼ばれる寿命は、樹脂によって決まるのです。
そこにセラミックは関係ありません。
そして、悪徳業者の営業マンが言うような「セラミック100%」の塗料などは存在していません。
セラミックは、あくまで樹脂の中に配合されて力を発揮するものです。
通常セラミックは固いものですので、仮にセラミック100%というものがあれば、陶器のようにカチカチで割れてしまうことになります。

もし施主としてセラミックにこだわりがないのであれば、業者から勧められたとしてもことわりましょう。
その業者の説明する内容の中に、「外壁の耐久年数が30年以上にアップする」や「セラミック100%の樹脂を使っているので耐久度が高い」と言われたら、気をつけましょう。
これらは事実無根だからです。

セラミック塗料には様々な種類がある

セラミック塗料は、他の塗料に配合をすることで様々な効果を発揮します。
その中には特徴的なものもあり、その効果を得たいことから選択する人も少なくありません。
簡単にその効果を分けると以下のようになります。



①見た目が石材のようになる

②断熱効果を持つことができる

③低汚染性の効果を持つ




以上はセラミックを配合させることで得られる効果です。
それぞれ、どのような効果になるのかを紹介します。

見た目が石材のようになる

稀に見かけることもあると思いますが、見た目が天然石のような外壁を実現できるセラミック塗料があります。
見た目にも美しく、立体感を感じられます。
通常の塗料に天然石などを混ぜると、外壁に重量がかかることになり劣化も早まる可能性があります。
しかしこの塗料を使用すれば、見た目だけ美しく仕上げることができるのです。

何故なら、この塗料に含まれているのは天然石ではなく、非常に軽いセラミックだからです。
外壁として使用をしても、まったくと言って良いほど負担をかけることはありません。
ただ一応は、本物の天然石を使用した塗料も存在しています。

このように石材をまぶしたような仕上がりが期待できる塗料のことを、石材調セラミック塗料と言います。
通常の外壁塗装を行う際にはローラーで塗装するのですが、でこぼこの本物の石のように見せる手法として、吹き付け工法という方法を使用する塗料も存在します。
この石材調セラミック塗料を扱っている有名メーカーは以下の通りです。



○山本窯業化工…「カラーセラミックス」シリーズ

○菊水化学工業…「キクスイスキンコート」など

○アペティー…「ラピス」、「ヘリオス」など

○エスケー化研…「エレガンストーン」など

○日本ペイント…「ジキトーン御影」、「ジキトーンセラローラー」など

○関西ペイント…「アレスシリコンストーン」など

○その他…「ウォームテクト」、「フォーシーズン」、「グランドテクト」など




これを見るだけでも、大手の有名メーカーなどでも石材調セラミック塗料を扱っていることが解かります。
外壁工事などで行われる石材調の仕上げには、技術力と費用がかかります。
そのためメーカー選びについては、しっかり行うべきことと言えます。



○たくさんの業者が扱っている

○ネットで金額の相場を調べることができる

○倒産しないメーカー




上記の点を考慮しながら塗料メーカーは選ぶといいでしょう。



石材調セラミック塗料を使って塗装を行う際には、最終段階でトップコートを塗る必要があります。
これはとても重要な工程の一つでもあり、この部分を行わないとあっという間にセラミックの部分が剥がれ落ちてしまいます。
トップコートを塗らなければならない工程である分、他の塗装工事よりも手間も時間もかかり、費用も高くなるのが特徴と言えます。

数あるメーカーの中でも、大手メーカーの日本ペイントが販売している「ジキトーン御影」の「複色仕上げ」に関しては、特に工程が多いことでも知られています。
そのジキトーン御影複色仕上げを使用したときに、行うことになる工程を紹介します。



①下地調整

②下塗り

③墨出し

④目地棒貼り付け

⑤捨吹き

⑥下吹き

⑦玉吹き

⑧戻し吹き

⑨目地取り

⑩サンダー

⑪目地棒貼り付け

⑫下吹き

⑬玉吹き

⑭戻し吹き

⑮目地取り

⑯サンダー

⑰目地仕上げ

⑱上塗り

⑲上塗り




これだけの工程を経て行われるため、時間と労力は途方もなくかかります。
そのため1平米あたり17890円になりますので、非常に高額であることが解かります。
金額に関しては、もちろんメーカーや塗料の種類によって大きく変わります。

外壁塗料の中には、光触媒塗料と呼ばれるものが存在します。
この塗料は、紫外線に反応をして汚れなどを分解できるという凄い効果があるのですが、この塗料ですら1平米あたり4000~5000円というのですから、石材調セラミック塗料の工事がどれほど高価になるのかが理解できるでしょう。
同メーカーの「ニッペジキトーンセラローラー」に関しては、ローラーで行われることから工程は少なめです。



①下塗り

②中塗り

③中塗り

④上塗り




以上の少ない工程で行われますが、1平米あたりの単価は5280円ですので、高めに設定されています。
石材調セラミック塗料を使用すると、非常に金額が高いのです。
そのためあまり技術力のない業者などに依頼をすると、高額費用も意味がなくなってしまう可能性もあります。
たくさんの工程数がありますので、見積り段階でしっかり確認をして、他社と比べるなどした方がいいでしょう。

断熱効果を持つことができる

塗料メーカー日進産業が販売している「ガイナ」という塗料は、断熱効果を期待できるセラミック塗料です。
外壁塗装を行う業者にとっても非常に人気があり、機能的にも高く評価をされています。
こちらの塗料に配合されるセラミックにも特徴があり、これはセラミックビーズと呼ばれる空洞の球体です。
外壁を塗装すると、この球体が集まり中空層を作ります。
そのため外壁と空間の間に、バリア的な役割を施してくれるのです。

この中空層のおかげで、部屋の温度の上下を軽減させることができます。
暑さや寒さなどから解放されることから、最近ではこのような断熱効果を持つ壁が一般的になりつつあります。
耐用年数的にも非常に長く、15~20年は持つと言われています。
断熱だけではなく、防音や消臭についても効果を得られます。

ただしどんなに良い塗料と言っても下地の処理が悪かったり、下塗りなどに使用している塗料を間違えるなどの問題があると、塗膜は剥がれてしまいます。
そのため本来の外壁の目的でもある、住宅の保護を行うこともできません。
セラミック塗料のガイナを使用する際には、専門の業者にお願いすることになりますが、その業者が下地処理をしっかり行えるのかを調べる必要があるでしょう。

ガイナを使用して塗装を行うと、断熱効果が生まれることになります。
ただ住宅の根本から断熱効果を期待するのであれば、住宅の壁や屋根などに断熱材を入れたり、密閉性のある窓を取り付けるなどのリフォームが必要です。
住宅内部の断熱性がなければ、外壁を断熱塗装してもいつの間にか逃げ出してしまいます。

あまりにも断熱効果を期待してガイナで塗装をしても、住宅によっては効果を期待できないこともあるということです。
そのため我が家の断熱生などを、しっかり把握しておくことが大切です。
自身で行うのも難しいため、住宅の図面などを使用して業者に調べてもらいましょう。

低汚染性の効果を持つ

大手の塗料メーカーになる関西ペイントが販売している「アレスセラレタン」と「アレスセラフッソ」には、特徴があります。
これらは特別なセラミック塗料になり、塗装をした後に乾燥することで表面には層が作られます。
表面に作られたセラミックの層には水を吸着させる性質があることから、雨が降ったときに水分が外壁にくっつきます。
汚れと外壁の間に水が入ることから、汚れなどを流すことができます。

さらに同じく大手メーカーの日本ペイントでは「ファイン4Fセラミック」、エスケー化研は「水性セラミシリコン」などのセラミック塗料が販売されています。
このような塗料は、セラミックが含まれていない塗料の塗膜に比べても、高い低汚染性の効果が得られます。
メーカーが異なると、たとえ大手であっても性質はまったく異なります。

稀に「セラミック塗料はどれも低汚染性で汚れない」、「どのセラミック塗料も意匠性があり耐久度もある」と、全てのセラミック塗料が同じ効果を得られると説明する業者があります。
このような形で説明を繰り返す業者には悪質な業者が多いので、説明の内容には気をつけましょう。
中でも僅かなセラミックが含まれているだけで「人気の高いセラミック塗料」、「寿命が長くて低汚染性」と勧めるときには注意しましょう。

上記で紹介したような大手のセラミック塗料のメーカーであれば、専門の業者も使用している可能性も高めです。
実際の施工例も豊富にありますし、費用などを比べることもできるでしょう。
ただ費用の関係上、大手メーカー以外のセラミック塗料を使用する際には、それを取り入れている住宅を調べることから始めましょう。

まとめ

塗料に含まれて初めて効果を得ることができるセラミックは、たとえ配合されたからと言っても高性能な塗料になる、というわけではありません。
そのため住宅の断熱性や意匠性などの向上など、あらかじめ希望をする効果を選んでおきましょう。
ただ悪質な業者の巧みな営業トークに騙されて、高い費用を払っても効果を得られなかった、とならないように気をつけましょう。
メリットだけでなくデメリットなども調べて、納得できる施工を行いましょう。

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