一部分を外壁塗装する際に最適な方法とは

皆さんこんにちは!
アイテックス代表の越川です。

今回も外壁塗装や、屋根塗装に関するアレコレをご紹介していきます!!

今回のテーマは…『一部分を外壁塗装する際に最適な方法とは』となります。

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住宅に住み続けていくと、いずれは必ず劣化をします。
しかし全ての箇所が一気に劣化をするわけではなく、部分によって劣化のスピードは遅い早いがあります。
時間をかけてゆっくり劣化をしていき、ある程度の状態に陥ったところで、目に見えるひび割れなどに至ります。

このような場所は日頃からメンテナンスを小まめにしていたり、僅かなひび割れが起きたときに気づいて部分補修を行っておけば、大規模リフォーム工事になるようなことは防げます。
住宅に長く住み続けることを考えれば、これは大切なことです。
この部分補修というものがどういったものなのか、適切と言える方法を紹介します。

ひび割れた箇所の補修工事

外壁塗装で行われる補修工事の中でも、最も工事を行う理由として挙げられるのが、ひび割れた箇所の部分補修です。
外壁塗装は、このひび割れを防ぐために行いますが、劣化をしたらまた塗り直す必要があります。
基本的にひび割れ自体は、古くなった住宅のほとんどに見ることができ、時間が経てばどのような住宅にも起こります。

ひび割れが発生する場所としては、コンクリート、モルタル、サイディング、屋根など多岐にわたり、クラックとも呼ばれることがあります。
非常に細い線のようなクラックのことを、ヘアークラックと呼んでいます。
あまりにも細いクラックであれば、住宅の防水機能にも到達することはありませんが、中には非常事態とも呼べる大変なひび割れが起きている住宅も存在します。

例を挙げるとモルタルで作られた外壁は、表面は塗膜で奥にモルタル、その奥には金網、防水シート、下地用の板と続きます。
細かいヘアークラック程度では、防水シートまで響くようなことはないでしょう。
しかし目に見ても解かるような大きな亀裂が入ってくると、下手をすれば防水シートまで到達している可能性があります。
ここまできたら早急に補修を行わないと、住宅内に雨水などが浸透して多大なダメージを与えることになります。

このようなひび割れ状態を補修するためには、いくつかの工法が存在しています。
クラックスケールと呼ばれる、クラックの部分の状態を調べることができる道具を使って調べ、どのような工法が最も適切なのかを判断します。
既に素人ができる範疇を越えていることが、解かると思います。

◆エポキシ樹脂

ひび割れの補修工事でよく使われている素材に、エポキシ樹脂と呼ばれるものがあります。
この樹脂は非常に接着能力が高いこともあり、クラックを起こした壁の補修には打ってつけの素材です。
補修箇所に塗りこむことで、しばらくすると固まって壁になります。
そのため比較的大きなひび割れが起きたときにも、使用されているのです。

様々な物をくっ付ける能力があることから、それこそ多彩な場面で使われています。
テニスのラケットの補修などで使われることもあれば、ジャンボジェット機の補修にまでと、それこそ豊富な分野で使用できます。
ひび割れの補修を行うにおいて、最も信頼のおける素材と言えるでしょう。

◆どのような工法がひび割れに最適か?

住宅のひび割れの補修にも様々な方法があり、どれが最適ということは言えません。
基準なども存在しないため、専門家の意見などで決められることがほとんどです。
0.05mm未満のひび割れは補修をしなくても良いという業者もあれば、0.03mm未満は必要ないと言う業者もいます。
あくまで例として挙げられるのは、以下のような工法です。

「ひび割れの大きさ」
○0.05mm未満…補修なし
○0.05mm~2.5mm未満…ダイレクトシール充填工法
○2.5mm~15mm未満…U字カットシール充填工法
○15mm以上…自動式低圧樹脂注入工法

◆補修の必要がないひび割れ

一般的な話になりますが、ひび割れの幅が0.05mm未満であれば、補修を行わなくても大丈夫です。
通常の住宅であれば木材などが使われていますが、これが気温の変化や湿度などに影響を受け動くことは自然なことです。
そのため細かなひび割れが入るのは仕方がありません。
状態が酷くなければそのままでも良いですが、ひび割れが伸びたり太くなるようなら、補修を考えましょう。

◆ダイレクトシール充填工法とは

この工法は、細かなひび割れのときに行われるケースが多いです。
通常、外壁塗装工事などは下地の処理などを行いますが、こちらはダイレクトの名が示す通り、直接ひび割れの部分にシーリング材やエポキシ樹脂を注入する方法です。

ここで使用されるシーリング材は、エポキシ樹脂と比べると強くはありません。
ひび割れをしないようにする本格的な工事ではなく、あくまでひび割れを防いで、いずれ行うことになる大規模修繕工事までの繋ぎとなる防水補修工事です。
住宅全体が古くなると、いずれは大規模修繕が必要になりますので、その期間を埋める工事と言えるでしょう。

工事の流れは以下のようになります。

①エアダスターなどを使って、ひび割れの周囲を掃除する
②シーリング材やエポキシ樹脂を注入
③はみ出した液の拭き取り

◆U字カットシール充填工法とは

ダイレクトシール充填工法では補えない大きさのひび割れには、U字カットシール充填工法を行います。
ひび割れている部分にシーリング材を注入しても、大きなものになると奥の方まで届きません。
そのため電動のカッターを使用しながら部分的にクラックを大きくすることから始まります。

大きく開けた穴の中にシーリング材を注入することで、奥深くまで浸透させるという工法です。
そのためかなり丈夫な形で、シーリングの層を作り出すことができます。
U字の意味は、カッターなどを使って作られた穴のことを指し、時にはV字カットと呼ばれることもあります。
これは電動カッターで作られた溝の形が違うからです。

工事の流れは以下のようになります。

①ひび割れた箇所に沿いながら、電動のカッターを使って溝を掘る
②刷毛を使用して掃除を行う
③溝のできた箇所にプライマーを塗る
④シーリング材を注入して溝の部分を埋める
⑤ヘラなどを使ってならす
⑥エポキシ樹脂モルタルなどを塗って状態をキレイにする

◆自動式低圧樹脂注入工法とは

上記の工法ではどうにもならないひび割れに対しては、自動式低圧樹脂注入工法を行います。
この工法は、ひび割れた箇所の隅々まで、エポキシ樹脂で完全に固める工法のことです。
名称には自動式とありますが、別に大掛かりな機械を使うわけではありません。

自動でエポキシ樹脂が出る注入用の道具を、ひび割れたいくつもの箇所に設置を行うことから付けられています。
エポキシ樹脂を使用することで非常に強固な壁になります。
ひび割れの大きさによって、粘度の違う樹脂を使用しています。

工事の流れは以下のようになります。

①エアダスターなどを使用しながら、ひび割れた箇所を掃除する
②クラックの箇所25cm毎に注入する道具を付けるための注入口を設置
③ひび割れた箇所全体に、シール材を塗る
④シール材を乾かすため一日置く
⑤注入する道具を注入口に設置して、一斉にエポキシ樹脂の注入を行う
⑥エポキシ樹脂が固めるために一日置く
⑦サンダーなどを使ってシール材を剥がしていく

コーキング材を使用したひび割れの補修工事

外壁の一つでもあるサイディングボードは劣化しにくいのがメリットになりますが、目地の部分やサッシなどの周囲に使われているコーキングに関しては劣化をします。
全ての部分が一度に劣化をするようなことはなく、その一部分が10年近い時間をかけてゆっくりと、じわじわ劣化をしていきます。
そのため、このコーキング部分の補修を知っておくと良いでしょう。

既に存在している劣化したコーキングを除いてから新しいコーキング材を充填させる方法と、現状のコーキングを除去することなく、そのまま上から被せるように新しいものを充填させる方法の二つが存在します。
最初の方法を打ち替え工法、次の方法を増し打ち工法と呼びます。
イメージ的にも解かると思いますが、打ち替え工法の方が工事に時間がかかります。

金額的にも打ち替え工法の方が高めになりますが、コーキング自体の寿命は長くなります。
できることであれば打ち替え工法を選びたいところですが、費用などを考慮する必要もあるでしょう。
住宅の他の部分の劣化状況などを踏まえ、後に行われる大規模なリフォームなども考えながら選ぶといいでしょう。

それぞれの工事の流れは以下のようになります。

◆打ち替え工法の流れ

①カッターなどを使用して今までのコーキング材を除去する
②刷毛などを使って掃除をする
③目地の端に養生をする
④目地にプライマーを塗る
⑤ボンドブレーカーなどが古ければ交換する
⑥コーキング材を充填
⑦ヘラを使いながらならす
⑧養生テープを取り除く

◆打ち増し工法

①目地の部分を刷毛などで掃除する
②目地にプライマーを塗る
③コーキング剤を充填
④ヘラを使いながらならす

塗膜劣化における補修工事

基本的に塗料というものは、水や溶剤を混ぜながら溶かして塗るものです。
塗られた後は乾かすことで保護膜が作られます。
外壁の最も外側の部分にある保護膜のことを、塗膜と呼んでいるのです。

塗膜は外壁を覆っていることから、連日紫外線を浴び続け、雨や風にもさらされています。
最初のうちは良いですが、時間が経てば必ず劣化をしてしまいます。
本来の外壁を守ろうとする効果は薄れ、徐々に剥がれていくのです。
そのまま放置をすれば、今度は外壁の劣化が始まることになります。

それを避けるためにも、塗膜が劣化をしている段階で補修を行うことが求められます。
その方が費用としても安価に済みますし、住宅の安全も確保できるでしょう。
見た目が問題ないからと放置していると、後々になってから莫大な費用がかかる恐れもあるのです。

コーキングと異なり、塗膜に関してはその部分だけが劣化をしているという状況は起こりにくく、一箇所が劣化をしているように見えるときには、壁全体にその劣化が入っていると考えられます。
塗膜の劣化は恐ろしく、ひび割れや雨漏りにも繋がり兼ねないため、早めの対策が重要と言えるでしょう。

◆方角によって壁の劣化が大きく異なる

塗膜が劣化をしているか否かを図る際に、一方向だけを見ているだけではその状況は把握できません。
陽の当たりやすい方角もあれば、風が当たる方向など、東西南北の壁が常に同じ状況ではないからです。
もちろん塗膜だけではなく、他の部分においても言えます。
南側に向いている壁は太陽光がよく当たりますし、乾燥しやすいから見た目的にはキレイに見えます。

しかし北側になるとジメジメしていることが多いため、コケがこびりついていたり、壁の色がくすんでいることもあります。
同じように北側はあまり劣化をしていないように見えても、南側の面は太陽光の当たり過ぎでチョーキング現象が起きることもあるのです。

劣化をしているから補修工事を行おうと考えても、北側だけ、南側だけということはあまりありません。
足場代も安くはないからです。
外壁塗装については、方角的に一方向だけを見て判断するのではなく、全ての面から検証しましょう。
屋根も含めて確認をしておくことが大切なのです。

爆裂補修工事とは?

爆裂と聞くと何かが爆発するようなイメージを持つと思いますが、実際にこのような現象が起きる可能性があると言われているのが、コンクリート壁です。
壁の内部から爆発をしたように見えることから、爆裂現象と名付けられています。
この現象が起きると、コンクリート壁の内部にある鉄筋などがむき出しになることから、鉄筋爆裂とも呼ばれます。
見た目的にも良くないですが、防水に関しては壊滅的と言え、緊急で補修をしなければなりません。

◆爆裂現象が起きる理由

コンクリート壁でよく見られるという爆裂現象とは、何故起きるのでしょうか?
この理由というのは、コンクリート自体の中性化と内部にある鉄部分の膨張と言われています。
コンクリートとは、元々は強アルカリ性のまま固まっています。
何らかの拍子にできたひび割れが原因になり、そのコンクリートの中へ二酸化炭素が入り込むと、中性化して炭酸カルシウムへと変化をします。

この炭酸カルシウムと触れた鉄の部分は、錆びることになります。
コンクリート壁の内部にある鉄骨などは錆びていくと膨張を始め、それが原因でコンクリート壁を外部へ押し出そうとします。
初めは強度のあったコンクリート壁も中性化したことで脆くなり、ある程度の限界点を超えると崩れ落ちてしまいます。
これはとても危険な状態と言え、傍にいる人間に当たると大惨事を引き起こす可能性もあり、実際にそのような事故も発生しているのです。

◆爆裂補修工事の流れ

①ハンマーなどの道具を使ってコンクリート部を撤去する
②刷毛などを使ってむき出しの箇所を掃除
③工具を使って錆びている部分を補修
④錆止め用の塗料を鉄部に塗る
⑤プライマーを塗る
⑥エポキシ樹脂製のモルタルで補修をする
⑦必要なときは周辺の外壁と同様の塗装を行う

屋根の補修工事

住宅の屋根というのは、外壁よりも雨を受けますし、日光などの紫外線を浴び続けます。
外壁は方角や角度によってはダメージが最小限で済ませられますが、屋根に関してはそうもいきません。
劣化をすると雨漏りなどもダイレクトに伝わるようになるため、外壁よりも注意をしなければいけない、最も大切な場所と言えるのです。
日頃から見るようなこともないと思いますが、できる限り定期的に確認をしておくことが求められます。

◆陸屋根の防水工事の場合

住宅の屋根には、最も多く見られる三角屋根の他に陸屋根という、平らな屋根があります。
雪が多く降らない都会などを中心とした地域で見ることができ、ビルの屋上のような形状のため普通に人が歩くこともできます。
三角屋根は名称通り三角形の形をしていますので、補修などで人間が歩く際には斜めになります。

防水はどちらの屋根も行いますが、三角屋根の方は斜めなことから雨などが当たっても基本的に地面の方へ流れていきます。
陸屋根は平らなことから、しっかり排水できるようにしておかないと、水の処理ができません。
さらには防水加工も必ず行わなければいけない項目です。
この工事には、FRP防水工事、ウレタン塗膜防水工事、シート防水工事、アスファルト防水工事といった工法が使われています。

◆三角屋根の補修工事の場合

三角屋根は日本の家屋の多くを占めるため、補修工事に関してもかなりたくさんの種類が存在します。
中でも部分的に絞った補修については、どの部分が劣化をしているのかによって変わります。
ひと口に三角屋根と言っても、以下のようにいくつもの部位が存在します。

〇棟
〇谷
〇軒
〇軒先
〇ひさし
〇下がり棟
〇鼻隠し
〇破風板
〇軒下
〇水切り
〇下屋
〇唐草
〇笠木

屋根の部位についても色々と名称が付けられていて、このような部位のことを付帯部と呼んでいます。
ただどの部位であっても、劣化やクギ浮き、塗膜の剥離など起こる問題はほとんど同じです。
屋根部分のため補修工事も大変なイメージがありますが、実際には外壁工事よりも行いやすい面もあります。

外壁は壁の部分になるため基本的には全面的に見る必要がありますが、三角屋根の場合は小さめの板を重ねていくものですので、破損をしている部分だけを取り換えることができます。
それはスレートやコンクリート、セメント、金属など材質が変わっても、基本的には同じなのです。
一部分を補修したいというときには、屋根の工事はやりやすいと言えます。

その部分だけを変えれば良いと聞くとDIYでもできそうな感じがしますが、実際には屋根は高い位置に存在しています。
それがたとえ一階の屋根だとしても、万が一にでも転落をすると重大な事故に繋がる可能性があります。
屋根部分については、ハシゴなどで確認をするだけに留めておき、屋根の補修を専門に行う業者に頼むことが大切です。

付帯部の補修工事とは

屋根には付帯部と呼ばれる部位が存在しますが、それ以外の場所にも付帯部は存在します。
ザっと挙げるだけでも、ベランダ、シャッター、雨戸、ガラリ、胴差、雨樋、基礎部分、デッキ、アプローチ、出窓など、いくつも存在するのです。
住宅において、補修工事をよく行う場所と言えば、屋根や外壁以外では雨樋、軒下、雨戸、破風板です。

通常の住宅は、大規模修繕工事や外壁塗装の際に、これらの部分を一緒に補修します。
多くが10年を目安に行っています。
しかし10年経つ前に壊れたり、穴が空いていたりすると、見た目的にも悪くなりますし、それが原因で雨水が入り込んで住宅にダメージを与えることもあります。
そのためできる限り、早めに補修をしておくといいでしょう。

木部の補修工事とは

木で作られている部位は、基本的にデリケートにできています。
とても劣化しやすく、コケが生えたり腐食してしまうことも珍しくありません。
そのため木の部分については、塗料を使ってしっかり保護をしましょう。
仮に劣化をしている部位があれば、その部位を取り除いて新しい物と交換し、塗装を行うことが求められます。

この部位の工事は、大工などに頼む可能性もあるでしょう。
軒下や破風板、雨戸などは湿気が溜まりやすく劣化もしやすいので、塗装が剥がれていないかを定期的に確認しておきましょう。
塗料に関しても、木部専用の塗料が必要になります。

鉄部の補修工事とは

こちらも木部と同様で、デリケートに作られています。
外壁や屋根などと比較をしても、これらの部位は保証が短めということから、それが解かると思います。
最も問題視されるのが「錆び」です。
錆びは早めにさび落としをしておけば長持ちすることもあり、できる限りの確認をしておきましょう。
鉄部の補修の流れは以下のようになります。

①サンドペーパーなどで錆びの部分を塗膜と一緒に落とす
②ワイヤーブラシなどを使って表面を掃除
③鉄部用の下塗り錆止め剤を塗る
④鉄部用の上塗り剤を塗る

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