外壁塗装を行う前の高圧洗浄の概要2

皆さんこんにちは!
アイテックス代表の越川です。

今回も外壁塗装や、屋根塗装に関するアレコレをご紹介していきます!!

今回のテーマは…『外壁塗装を行う前の高圧洗浄の概要2』となります。

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悪質な業者が高圧洗浄を行うときの危険な話

悪質業者とは、最初から顧客を騙して利益を不当に得ようとする業者になります。
しかし、たとえ悪質と言えなくても、顧客にとってあまり良くないことなのに自覚をせずに良かれと思って行っている業者というものも存在します。
高圧洗浄に関しても言えることですので、悪質業者だけでなくあまり良いと言えない業者の行っている手口などを紹介します。

◆高圧洗浄をする時間

悪質な業者の中には、塗装を行う前の高圧洗浄に時間をかけないところがあります。
本来であれば一日近くかかる高圧洗浄ですが、たった2~3時間くらいで終わらせてしまう業者もあるようです。
このように短い時間で済ませるときは、住宅の周囲を軽く回っただけで終わらせている可能性が高いです。
高圧洗浄の目的は、住宅全体の洗浄を行うことです。

ただ外壁の汚れを落とすために水をかけるのであれば、蛇口からホースをつないで擦ればいいだけです。
しかし強力な水圧を持って外壁に水をあてるというのは、汚れを落とすだけではなく、古い塗膜を落とすことが目的なのです。
軽く水を流しただけで洗浄が終わってしまうと、塗膜を落とすことはできません。

軽く住宅の周囲に高圧洗浄で水をかけるなど、たった2~3時間で終わる作業は、手を抜いていると言ってもいいのです。
そのような業者が外壁塗装を行うと考えると、その後に行われる下地処理や塗装自体も手を抜かれる可能性があります。
洗浄を行う作業員が不慣れというのであればまだしも、そもそも業者の考え方自体が間違っていることもあるでしょう。

通常の高圧洗浄にかかる時間は、一般的な家の外壁と屋根を行うだけで7~8時間は見ておく必要があります。
外壁塗装工事の初日は、この高圧洗浄だけで終わることも珍しくはないのです。
次の日は乾燥させるということを考えて、本来の塗装工事に入るのはどんなに早くても3日目からということになります。

◆住宅内に水が入り込む恐れもある

高圧洗浄というものは、水圧を調整しながら行うため、いつも最高圧で水を噴出することはありません。
外壁がどのような状態かを見極めて、水にかける圧力を変えていかなければいけないのです。
水圧を弱める箇所としては、窓の周りやサッシの周りはもとより、コーキングの部分、金属系サイディングボード、ひび割れの大きな部分などです。

窓やサッシの周辺に強力な水を横から吹き付けると、住宅内に水が浸入する可能性があります。
また金属系サイディングボードは薄いことから、直接吹きかけると表面が凹んでしまうかもしれません。
ひび割れている箇所は強力な水圧によって、さらに大きなひび割れになることもありますし、ひび割れ箇所から直接下地まで水が届いて、破損が広がる可能性もあるでしょう。

高圧洗浄機を使用している作業員が、そのような事情を知らずに行うと、住宅内に水が入り込んでしまうかもしれないのです。
もし高圧洗浄を行っているときにこのような状態に陥ったら、担当している業者へ相談をする必要があります。
このようなことが起きること自体が問題であり、きちんとした業者であれば水が住宅内に入り込むことはありません。
明らかに、業者側のミスによるものです。

屋根を始め、外壁のサイディングボードは、基本的に下からくる水に対して対応するようには作られていません。
あくまで上空からくる雨を想定していますので、強力な高圧洗浄機で水が吹きかけられると、思っている以上に容易に水分の侵入を許す可能性があります。

外壁には、高圧洗浄機を使って水をかけても良い方向というものがありますので、それについて知っている業者でなければ務まりません。
技術力だけでなく、外壁に対する知識も備わっていることが求められるのが高圧洗浄です。
そのため新人の作業員が行う作業とは言えないのです。

◆見積書の記載に注目するべし理由

高圧洗浄を行うには、費用がかかります。
それも住宅の大きさによって、その金額は大きく異なります。
本来であれば、平米あたりいくらという基準を設けなければいけません。
見積書をよく見ると、洗浄の項目に「一式」と記載されていることもあるでしょう。

もちろん住宅の外壁や屋根の面積を調べた上で「一式」としているかと思いたいところですが、何も知らない素人にとっては大きいも小さいも同じ費用ではないか、と思うかもしれません。
細かい計算方法を見積りに記入すると、余計に分かりにくくなる配慮から「一式」と記入している業者もあります。

そのようなときには、見積書を出してくれた業者のスタッフに、一式の計算方法と単価などの根拠を聞いてみるといいでしょう。
外壁の面積と高圧洗浄の単価、それをかけた数字などとしっかり話すことができれば、少なくとも適当な数字ではないことが解かります。
単価や費用の根拠が解かれば、他の業者との違いや相場と合わせて比較をすることができます。

単純に「一式」で納得してしまう方もいると思いますが、その根拠を知っておくことは大切なことです。
できることなら、素人からも解かりやすい見積りを作成してもらうといいでしょう。

高圧洗浄についての基本

高圧洗浄はたた水を撒けば良い、というわけではありません。
単なる洗浄ではなく、工事の一つですので守らなければならない条件が存在します。
その条件を紹介します。

◆高圧洗浄を行った後は、乾燥させなければならない

高圧洗浄を行う理由は、外壁に付いた古い塗膜や汚れを落として、塗料と下地を密着させるためです。
この洗浄を行ってから次にするべきことは、乾燥になります。
塗装を行う際には、基本的に乾いてから行うことになるのですが、高圧洗浄機で水をかけたばかりで濡れていては、塗装はできません。

もし濡れた状態の外壁に塗装を行うと、後々になってから古い塗膜が膨らんでしまう可能性があります。
そのため高圧洗浄を行った後は、どんなに早くても一日はおかなければいけません。
できることなら二日間は、乾燥させることが望ましいと言えるでしょう。

例を挙げると、初日は足場を設置したとして、その後の二日目に高圧洗浄を行うことが多いです。
三日目が土曜日であれば、日曜日も含めて二日間の乾燥期間を設けることができるでしょう。
仮に高圧洗浄を行った次の日に塗装を行うことになると、十分な乾燥ができません。
一日がかりで洗浄をすることになりますので、夕刻から次の日の朝までには完全に乾いたとは言い難いからです。

十分に乾燥していない状態で塗装を行うと、塗膜が剥がれたり膨らんで劣化をする原因にもなります。
そのような事態を防ぐためにも、必ず乾燥をさせましょう。

◆高圧洗浄では落とせない汚れ

高圧洗浄を使っても、簡単には取ることができない汚れもあります。
そのような箇所は、作業員が薬剤やヘラなどを使用して、手作業で落としていくのが通常です。
塗膜の部分が膨らんでいたりしたら、その箇所についてもしっかり取り除きます。
ただ高圧洗浄をしただけでは落とせない塗膜などを、しっかり手作業で落としていくことは真面目な業者である証拠です。

さらには、外壁部分にチョーキングの粉が残っていることもあります。
古い塗膜が粉のようになったものですが、これは高圧洗浄だけでは取り除けないようです。
このチョーキングの粉を完全に取り除くために高圧洗浄を行うと、下地に不具合が起きる可能性があります。
ある程度のタイミングで、高圧洗浄は止めなければなりません。
このような粉が残った状態で塗料を塗るためには、下地材をしっかり塗る必要があるのです。

◆コーキングの劣化部分を事前に補修する

外壁がサイディングボードを使用していると、目地の部分にコーキングが施されています。
窓のサッシの周囲にもコーキングが使われていますが、この部分は時間が経つと劣化をします。
強烈な紫外線や雨が当たると、コーキングは劣化をしてひび割れてしまいます。
このような状態のコーキングに高圧洗浄を使用すると、下地の部分にまで水が浸入することになります。

そのような状態を防ぐために、高圧洗浄を行う前にコーキング材の打ち替え工事をしなければならないのです。
外壁塗装工事を行う順番としては、足場を設置してから高圧洗浄で外壁をキレイにして下地の処理を行い、塗装を行ってコーキングをします。
しかし、このコーキング材が劣化をしていたら、通常の順番で工事を行うと、高圧洗浄の力で下地がダメージを受けることになります。

そのためコーキング材の打ち替えは、高圧洗浄よりも前に行わなければなりません。
しっかりした業者は、コーキングの劣化についても最初に確認しているはずですが、コーキングを打った後にも乾燥させる必要がありますので、工程自体は最初に提示されたものとは異なります。
もし高圧洗浄をしている途中でコーキング材が劣化していることに気付いたのであれば、業者としても工事の工程を変更せざるを得ないのです。

◆高圧洗浄で使用する水道料金の出どころ

基本的なことと言えますが、高圧洗浄を行う際に使用する水道料金については施主払いです。
ただどんなに費用がかかると言っても、そこまで高額になることはありません。
実際にどれくらいの水道料金がかかるのかを、例として計算していきます。

専門業者が使用する高圧洗浄機の吐き出す水の量が毎時600Lとすると、工事に一日かけて水道を使用して約10時間で6000Lは使用することになります。
6000Lと聞くとかなりの量と思えますが、水道料金は日常的に使用することを考えても分かるように、高くはありません。

ミネラルウォーターを購入する際に、6000Lもの量を確保しようとすると、非常に高価になります。
仮に1Lが100円であれば60万円にもなり、施主がこの水道料金を出すことになると大変なことと言えます。
しかし2ヶ月に一度払う水道料金の明細書を見ると、まったくと言って良いほど安い金額であることが解かります。

本来、水道水は人間が生きていくために必要で、命に直結する重要なものです。
そのため電気やガスなどとは異なり、かなり安く設定されています。
地方自治体によって水道料金は異なりますが、どの地域で安い金額で済ませられます。

高圧洗浄で必要な水道料金の計算を、東京23区に照らし合わせて行うと、以下のようになります。
6000Lは6立方メートルになりますので、税込みで1556円かかります。
時間を目一杯使って水道を出しっぱなしということはありませんので、この料金よりも安くなるでしょう。
日本では水道代が安いことから、僅かな費用で高圧洗浄を行うことができるのです。

高圧洗浄を使用しているときに、業者に塗装外の部分も噴射してもらえるかお願いしてみてはいかがでしょうか。
住宅の窓やベランダ、玄関の床などは高圧洗浄で汚れがキレイに落ちていきます。
サービス的に行ってくれる業者もありますので、それとなく頼んでみるといいでしょう。

もちろん業者によっては他業務になるため、断られることもあると思います。
間違って破損をしてしまうと、大変な問題になる可能性があるため、避ける業者が多いのも仕方ありません。
大きなトラブルにならないように、この相談は別の話になることもありますので、まずは確認をして無理なお願いはしないようにしましょう。

薬剤使用のバイオ洗浄

バイオ洗浄というのは、外壁の汚れなどが細菌が原因であり、水をかけるだけでは完全に取り除けないことから開発されています。
コケや藻、カビなどは薬剤を使用したバイオ洗浄を使用することで、取り除くことも難しくはなくなったのです。

◆高圧洗浄とバイオ洗浄

バイオ洗浄とは、高圧洗浄を行う前に外壁の全面に散布をするものです。
そうすることで細菌は分解されて汚れが落としやすくなり、その後に高圧洗浄をしてキレイにしていきます。
細菌自体が無くなれば、外壁にこびり付いた臭いなども取り除けます。
人間にとっても害はないので、非常に使いやすい洗浄剤です。

専用の薬剤が使用されていますので、洗車などをするときに使うものなどとは違います。
業者が悪質なところだと、異なる洗剤を使用するところもあります。
バイオ洗浄を行うのであれば、どのようなものかを確認しておく必要があるでしょう。

◆必ず必要というわけではない

業者によっては、バイオ洗浄をローラーなどで行うところがあります。
この場合は、住宅全体に薬剤を塗らなければならないことから、時間と手間がかかり、費用もその分かかることになります。
このような工程が伝えられたら、バイオ洗浄は断った方がいいかもしれません。

見積書を確認してバイオ洗浄と記入されていたら、どのような工程で行うのかを聞くようにしましょう。
バイオ洗浄は、費用や手間を考えて依頼をするといいでしょう。
金額的に大きくなりそうであれば、そこまでバイオ洗浄にこだわらなくても大丈夫です。

◆業者によってはバイオ洗浄を嫌がる

最新の洗浄方法でもあるバイオ洗浄は、薬剤などを使うことからあまり良いイメージを持っていない業者もあります。
しかしバイオ洗浄で使われる薬剤は人体にも影響がなく、普通の高圧洗浄でも水は乾かさないと錆びることもあることから、一概に悪いとは言えません。

バイオ洗浄は外壁が汚れ過ぎているようであれば、効果を発揮します。
単にバイオ洗浄をしてもらえるから、という理由だけでその業者にお願いするのではなく、重要性などを把握して納得できたら考えるといいでしょう。

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